2021年8月3日
大手ホームセンター事業者で比較的知名度が高い4社のオウンドメディア「となりのカインズさん」「コメリ How To 情報」「東急ハンズ ヒントマガジン」「RESTA」に対して、コロナ禍で険しかった2020年におけるサイト来訪者数動向について独自に調査を実施した。
2020年6月に開設された「となりのカインズさん」。
カインズ会員や一般顧客、取引メーカー、カインズを通じて創作活動を行うクリエイターやアーティストなど、カインズに関わるあらゆる人々を“カインズさん”と位置づけ、それぞれの立場から自由な発想でコンテンツを配信。
従来、サイト成長に約1~2年と時間のかかることが一般的なオウンドメディアだが、「となりのカインズさん」は2020年のコロナ禍において、サイト来訪者数を大幅に伸ばすことに成功している。
サイト形態ではECサイトに分類され、壁紙やフロア材を中核商品として取り扱っている「RESTA」。しかし、単なるECサイトではなく、商品の見せ方を工夫し、サイト内にも消費者に役立てる記事や、消費者自身が学べて成長できるコンテンツを集積させることで消費者の興味関心を育成により再来訪を促し、持続的な集客を成功させている。
コンテンツをうまく活用し、流入のほとんどを自然検索で賄うことで、外部広告出稿コストの大幅な削減に成功している例と言える。
コンテンツランキングの上位に野菜の育て方・菜園手入れが並ぶコメリの「Howto情報」
冒頭にYouTubeを設置、数分程度のほどよい長さの動画でわかりやすく解説。情報源としての信頼度と顧客満足をあげつつ、同時に店頭現場で顧客からの質問に追われやすい、希少な熟練店員の接客対応コストを下げる狙いもあると思われる。
東急ハンズサービスサイトの一角に、同社のブランドステートメント「ヒント・マーケット」の名を冠した「ヒントマガジン」は設けられている。
都市型ホームセンターらしく、来訪者属性の特徴が郊外型と異なり未婚者層、女性層を多く含んでいる。
来訪者の世帯構成としては、楽天市場といった大型通販サイトに近く、多様な層の取り込みに成功していることがわかる。
より詳しい資料は